OBT 人財マガジン
2010.09.08 : VOL99 UPDATED
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業績の向上を組織論に求める稚拙さ!
業績が伸び悩む企業のリーダーはとかく組織論を繰り広げたがる。
しかもこの種の議論は社内で結構盛り上がる。経営資源を集中させるために部門を統廃合しよう!
風通しが悪いので階層を減らしてフラット型にすべきである!
現場に権限が在りすぎるから、本社に集中した方が効率がいい!
暗黙知を形式知にするため組織を変えるべきである!組織を縦割りに、或いは横割りにといったそんな議論が何十年も続いているのである。
何故、この種の組織論が終焉しないのだろうか?
それは100%完全な組織等存在しないからである。組織論の迷路に入り込む前に、現在の組織でどうすれば成果が上がるのか、もっともっと深く
考えるべきである。
我々は、やるべきことをどれだけきちんとやっているのであろうか?
業績という成果に結びつくプロセスは、本当に正しいのだろうか?名前を変えてあっちとこっちを一緒にしてもどうせ3~4年もすると皆飽きてしまう。
組織を変えて業績が向上するなら今までどれだけ儲かってきたか。
本当に誰か検証したのだろうか?
試算してみると面白いであろう。本質的には、何も変わってないのである。
組織や人事制度を変えると本当に業績は向上するのだろうか?
競争力につながるのだろうか?ただ、多少気分が変わって仕事が出来るようになっただけのことに過ぎない。
気分を変えることをねらいとして組織編成をするのであればそれはそれで意味はあると思うが。然しながら、収益には全く無関係なのである。
一見、もっともらしいこの種の議論や見解が大勢を占めるようになると、人や組織の思考が
そこで停止してしまう。
経営計画でも、業績目標でも円滑に進展しない要因をすべからく、組織体制、制度、仕組み等に起因させてしまうような思考パターンや組織体質を醸成しているということを本当に理解出来て
いるのだろうか。