OBT 人財マガジン
2007.01.23 : VOL15 UPDATED
-
組織変革を成功に導くためには、
■まずトップがビジョンを熱く語る
目標や仕組みが組織にうまく浸透していくプロセスは、まずリーダーがミッシヨンやビジョン、想いを語るところからスタートする。
リーダーがビションを語っているどうかが、業績の数値の善し悪しと高い相関を示していた。
例え、小さな組織でもリーダーが「自分たちの組織をこういう状態にしていきたい」とメンバーに対して事あるごとに熱く語っている組織は業績がいい。標語やスローガンを提示するだけでは、メンバーの心を掴むことは出来ない。
リーダーの想いを熱く語る必要がある。
要は、ビジョンのシェア、分かち合いということである。
■次にゴールや目標を設定するが、それにはメンバーが参画していなければならない。それぞれがどういうことをやりたいのか、どのように役割を担うのか、話し合いのプロセスを通して共有化する。
そして、何故そのような目標を立てるのかという背景や状況を理解しあい、その上で目標を決めていく。こうして設定されたゴールや目標は、自分が主体的に関わって作ったものなので必然的に「内発的な動機づけ」が生まれてくる。
「強制されたから」「やらないとまずいから」やるというのではなく、自らの内面にある達成意欲から生まれてくる行動が本物である。
この内発的動機のあるなしが組織業績に大きな影響を与える。メンバーが自らの主体的な意思によってゴールや目標を決めたかどうかである。
■組織の目標設定にメンバーを参画させず、後から主体性が無いといっても要求する方が無理である。
その結果、強制的にやらせようとするために管理や賞罰を強化したり、プレッシャーで強制感を高めたりして、ますます内発的な動機づけから遠ざかってしまうというメカニズムに陥る。
新しい制度や仕組み、或いは横文字の流行の手法等は導入してはいるものの、変革が進まず組織の実態が一層悪化してしまっている、そんな組織が何と多いことだろうか。OBT協会 及川 昭