OBT 人財マガジン
2010.03.10 : VOL87 UPDATED
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次世代リーダー育成には経営陣の関与が重要
先月、「5年後の我が社の成長の方向を描き、推進する次世代リーダーの育成」に
三カ年計画で取り組まれている企業の第一期が終了しました。3年間で30名の次世代リーダーを輩出するために、
毎年40名弱の次世代リーダー候補者を3班に分け、
各班延べ15日間の次世代リーダー育成コースに参加します。毎年40名弱の候補者から10名前後が選抜され、翌年次のコースに進み、
3年目に現実の中で新たな事業への挑戦や既存事業の改革にそれぞれが取り組むというシナリオを持って、次世代リーダー育成の三カ年計画を
進めていきます。
この企業では、「次世代リーダー育成」が重要な経営戦略として位置づけ
られています。
毎回必ず3時間程度、経営トップとの対話の時間が確保されており、
その中では、現在の会社の現状や昨年発表された中期経営計画の進行状況、
検討している新たな取り組みなどが経営トップから語られます。そして、今なぜ会社が「次世代リーダー育成」に投資するのか、
参加者に期待することなどが経営トップから何度も繰り返し語られ
回を重ねるごとに質疑応答にも双方、熱が入ってきます。毎回、経営トップから各参加者には
・ 顧客を変化をどう見ているか
・ ここ2-3年で感じている変化は何か
・ 今の我が社の課題は何か
・ 中計の実現に向けて、何をどう変えようとしているのか
・ 経営に対し、何か質問や意見はないのかなどの質問が投げられ、最初は回答に窮していた各参加者ですが、
次世代リーダー育成コースが進むにつれ、
学習したことや獲得してきた視点で自分の見解を回答していきます。「次世代の経営リーダーを早期に選抜してリーダー人材を早期に育成すべき
である」という議論は非常に多くあります。
次世代リーダー育成コースの成果を何で計るのだろうか。
1つは、経営陣への提案の内容のそのもの。
そしてもう一つ、この企業のように次世代リーダー育成コースのプロセスに経営陣が関与し、参加者の意識や考え方の変化を直接感じていただく。
リーダーの選抜・育成とは、企業にとって極めて重要な戦略的課題であり、経営陣
自らがこれに積極的に参加することが、経営陣が主体となって後継者を育成していく
というメッセージの発信と行動で示していく必要があると改めて感じました。
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