OBT 人財マガジン
2006.10.11 : VOL9 UPDATED
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女性社員の戦力化
「2007年度問題」による団塊世代の大量退職や人口減少社会の到来などを背景に、2003年7月に次世代育成支援対策推進法が成立。2006年6月には「改正男女雇用機会均等法」など、法の整備が進んでいます。
「次世代育成支援対策推進法」では、
次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ育成される環境整備を進めるため、従業員数が301人以上の企業では、労働者が仕事と子育てを両立させ、少子化の流れを変えるための次世代育成支援対策のための行動計画を策定し、その旨を届け出ることになりました。「改正男女雇用機会均等法」では、
10年ぶりの改正で、「差別的取扱いを禁止する雇用ステージの明確化」として、配置における権限の付与・業務の配分、雇用形態・職種の変更などについて規定。また「間接差別の禁止」として、募集・採用における身長・体重・体力要件、総合職の募集・採用における全国転勤要件、昇進における転勤経験要件など、性差別禁止の範囲が拡大され、来年4月の施行に向けて動き出しました。また、企業の価値を測る重要な物差しとして定着しつつあるCSR(企業の社会的責任)の一つとして、女性活用が数えられるようになり、法の整備が進み、環境の変化も女性の活躍を後押ししています。
しかし、国連開発計画(UNDP)が、女性の働きやすさなどを指標化した国別ランキングでは、日本は80カ国中で43位。課長職に占める女性の割合は5%。このような指標を目にし、改めて、女性に関して"質"を求める、高付加価値の人材を育成するという意識が社会全体で不十分であるということを感じます。
毎日、様々な企業にお伺いし、2年ほど前から女性の活用・戦力化などの課題に対するお話をいただく機会が多くなってまいりました。法の整備が進む中、また上記のような現状への反省からでしょうか、企業における働き方の見直しの大きな流れ「ワーク・ライフ・バランス(生活と仕事との調和)」、多様な働き手に合わせ働く環境も多様で柔軟な仕組みにする「ダイバーシティー」や、女性の戦力化を促すプログラムの展開など支援策についてのご相談が多くなってまいりました。
そんな中、昨年10月に、「女性ワーキングプロジェクトチーム」を発足し、自社において女性がさらに活躍できる環境を実現するために具体的に取り組んでらっしゃる企業様があります。
第1期の活動では、現在の女性社員の活用状況や働き方に関する意識、要望など自社の現状をアンケート等により把握。制度や仕組みも含め対策等の提案を実施。
今月から第2期に入り、女性・管理職の意識改革、各種制度の新設も含め更なる見直しなどに取り組んでいます。次回からの現場ドキュメントにて、数回にわたり、女性の意識改革などの具体的な取り組みについて、可能な限りご紹介をさせていただきます。
OBT協会 伊藤みづほ
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