OBT 人財マガジン
2006.09.04 : VOL7 UPDATED
-
【人財教育現場で思うこと】⑩
人財教育の実効を上げるために⑧これまで、人財教育の実効性が上がらない要因として"1.人財像の定義が不明確""2.教育の内容や中身そのものの"問題、そして"3.まずは教育ありき"という考え方に大きな問題があることさらに、"4.教育施策や育成制度がビジネスモデルや経営戦略と全く連動していない""5.組織の規範や風土が新しい知識や情報を阻害""7.講師やトレナーといわれる教育実施者のレベル" "8.経営トップの人材育成への関わり方"等の問題について説明してきた。
最後に
例えば、戦略ひとつとっても教育団体やMBAは、「一般論としての戦略の立て方」は教えてくれても「自社にとって最適となる戦略」は立ててはくれないし、その結果についても一切の責任を負ってはくれないのである。
自社にとって最適な戦略は、自社で構築しなければならないし、その戦略を推進するのも自分達であり、その結果についてのリスクや責任も自分達が負うのである。自社の経営課題や業務課題等の現実の課題解決や改革案を当事者自らが考え出すというプロセスで人間は生きた学習をし、同時にその体験が成長や育成につながるのである。
そのためには、組織の中に業務遂行機能だけではなく、人を活かして育てる機能を持たせることが重要となる。
経営者の方々や人事部門の方々はこのような視点を持つと共に、教育の投資効果や有効性という観点から自社の人財と人財育成を捉えるべきである。どんなに優れた制度や最新の設備機器類を導入しても、所詮はすぐ他社に真似される。
真に差別化できるのは人財のみであり、故に人財の革新が企業力に直結するのである。このような本質的な視点を持つと共に投資効果と実効性という観点から自社の「人財と人財教育」を捉えるべきではないだろうか。
そのために、最大、配慮すべきは、人財を中心とした経営システムを構築することであろう。
*続きはこちらにどうぞ。
【人財教育現場で思うこと】⑪最終回
- 第五回【仕事を極めた人の成長プロセス-前編】
――食と向き合うことで見えてきた商業家としてしての道 - 「思い」をぶつけ、賛同者を得るプロセスがリーダーを育て、職場を変える
- トレーニングで"思い"は醸成できるのか?
- 第四回【仕事を極めた人の成長プロセス-後編】
教育とは、生徒の能力を引き出すこと - 第四回【仕事を極めた人の成長プロセス-前編】
"伝説の教師"の国語の授業 - 社会問題の真っ向から立ち向かう企業!
- ソーシャル・イノベーションから見る事業の在り方
- 第三回【仕事を極めた人の成長プロセス-後編】私は"たいたいばあさん"なんです
- 第三回【仕事を極めた人の成長プロセス-前編】
歌は歌詞を理解していないと上手く歌えない - ゆで蛙になる前に -かつての成功は未来永劫続かない-