OBT 人財マガジン

2006.07.11 : VOL3 UPDATED

人が育つを考察する

  • 【人財教育現場で思うこと】⑥

    人財教育の実効を上げるために④

    これまで、人財教育の実効性が上がらない要因として"1.人財像の定義が不明確""2.教育の内容や中身そのものの問題、そして"まずは教育ありき"という考え方に大きな問題があるということについて説明してきた。

    4.ビジネスモデルや経営戦略との連動性の喪失

    経営を取り巻く環境変化のスピードが極めて速い今日の経営課題はねこれまでの「組織の内部効率をいかに高めるか」ということから「外部環境にいかなすばやく適応するか」ということに移ってきている。
    組織内部の効率化重視の志向は、社員の思考を内向きにさせ、外部環境の変化に対して非常に硬直的にさせてしまうという弊害を生み出し、それが企業革新を進める上でまの大きな障害となっている。
    従って、これまでの「個人や集団の動機づけ、コミュニケーション等を中心としたミクロの組織論」に代わって「市場や経営環境の変化に自社を適合させるためのビジネスモデルの構築」が経営上の大きな課題となってきている。
    そこで、自社のビジネスモデルの推進に必要な人財のイメージや保有すべき能力の明確な定義づけが必要となってくる。
    ビジネスモデルが変われば、当然のことながら人材の育成や教育の方法も換わらなければならない。
    2000年9月6日の日本経済新聞によると、「三井物産では新入社員を原則として入社2年間は
    経理審査部門に配属して営業部門への配属は入社3年目以降とする」と報じている。
    この背景には、商社のビジネス形態がこれまでの仲介取引から事業投資やIT関連へと転換したことがうかがえる。
    これは、同社がビジネスモデルの変化に応じて、人材の育成方法も転換したということである。
    然しながら、未だ多くの企業では、ビジネスモデルや経営戦略が変わっても育成方法や教育体系は旧態依然としていたり、従来の方式をそのまま踏襲しているというパターンがあまりにも多い。
    ビジネスモデルや経営戦略と経営戦略と教育体系や人材育成制度をリンクさせ、連動性を強化することが非常に重要である。


    *続きはこちらにどうぞ。 
      【人財教育現場で思うこと】⑦