OBT 人財マガジン

2006.05.10 : VOL UPDATED

人が育つを考察する

  • 【人財教育現場で思うこと】③

    人財教育の実効を上げるために①

    大方の日本企業では"人が大事"といいながらも不況や業績に陰りが見え始まると、人への投資を絞りはじめる。要は、交際費や広告宣伝費といった類のものと同レベルの考え方や扱いなのであろう。

    この背景にあるものは、

    ●人財教育や研修そのものの効果性や実効性といった点に対する疑問。
    ●機械設備や固定資産への投資効果は、即検証できるが人財への投資は
      即効性がない。

    それでは何故、効果性や実効性が上がらないのであろうか。

    我々が現在まで多くの企業に関わって或いは人財教育という場に接してきた経験からの知見では、その要因として考えられるものが7つほどある。

      1.人財をマネジメントする人事部門に自社が必要とする人材像の
        具体的な定義がない
      2.教育の内容や中身そのもの
      3.先ずは教育ありき
      4.ビジネスモデルや経営戦略との連動性
      5.組織の規範や企業風土
      6.教育や研修講師のレベル
      7.経営トップの関心や関与

    7つの要因、個々について考えてみると、

    1.人財像の定義がない
    人事部門に事業環境にマッチした人財の定義が明確でないために、社員にどのような能力やスキル、意識・姿勢を身につけさせるべきなのかといったことを論理的に見出すことができない。
    そのために、外部の教育団体がいろいろな企業で汎用的に展開している流行の教育やパンフレットのキャッチコピーやワードに飛びつきがちでそれが真に我が社で必要なものかどうか誰も理解していない。
    また、全社の人財をマネジメントする組織であるにもかかわらず、社員個々の能力やスキル,適性等について客観的に把握できていない。
    単に各組織の管理者の評価結果のコピーをファイルしておくだけでは、我が社にとって本当に必
    要な独自の人財戦略、人財方針、人財教育等を構築できうるのだろうか。


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      【人財教育現場で思うこと】④