OBT 人財マガジン
2013.03.13 : VOL159 UPDATED
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自社の商品とは
『あなたの会社の商品はなんですか?』
と聞かれて何と答えますか?
通常、商品名をあげる。サービス名を上げるのが一般的だと思います。
しかし、現在は承知の通り、商品やサービスでの
差別化が非常に難しくなってきています。
結局、どこの商品(サービス)も似たようなもの...。
最終的には価格競争に巻き込まれていないでしょうか。
そういった場合、少しくらい安価な商品や少し気のきいたサービスをしても
消費者の心には響きません。
では、どうすれば消費者に届く商品になるのでしょうか...。
今回『この人に聞く』でお話をお伺いしたのは新幹線構内のお掃除を担当している
JR東日本テクノハートTESSEIの矢部常務です。
現在、同社は質の高い仕事ぶりでメディアに多く取り上げられていますが、
矢部さんに"我が社の商品は何ですか?"と同じ質問をしたところ
自社の商品は『清掃を通じて、感動と思い出を提供する』と答えが返ってきました。
清掃を清掃だけで終わらせないという同社。
一見すると清掃で感動と思い出を提供出来るのか?
と思うかもしれませんが、実際に現場を見学させていただき、
"礼に始まり、礼に終わる"気持のこもった清掃や
徹底したお客様目線の新たなサービス(この人に聞く参照)を見て、
皆さん、仕事に誇りを持って取り組んでいらしゃるんだということが
ヒシヒシと伝わってきました。
自分の仕事に誇りを持っているからこそ、清掃という一般的には敬遠されがちな
仕事に対し、一生懸命に取り組むことが出来る。
自分の仕事に誇りを持っているからこそ、少しでも良い方向へ進みたいと
新たな提案が次々生まれてくる。
結局、その積み重ねが質の高さとなり、見ている側の琴線に触れるのではないでしょうか。
画期的な商品や多少のサービスの違いで他者と差別化を図るのではなく、
最終的には、どれだけの"思い"でその商品、サービスに力を注いでいるか。
それこそが、今後の差別化なのではないかと思います。
今回の取材を通じ改めて、仕事の捉え方の重要性を痛感しました。
OBT協会 菅原加良子
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