OBT 人財マガジン
2012.08.22 : VOL146 UPDATED
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皆が幸せになる考え方を模索する
お盆を過ぎ、今年も多くの人が帰省をした。
かくゆう私も、帰省ラッシュに巻き込まれながら、久方ぶりに田舎に帰った一人である。
その帰省ラッシュ中、高速道路で立ち寄ったサービスエリアで目にしたものは
東北復興イベントと題し、福島や宮城、岩手の商品がずらりと並べられている光景だった。
こういった復興イベントは高速道路のサービスエリアに限らず、最近至るところで目にする。
しかし、よくよく考えてみると、こういった景色は昔からどこでもあり、
ただ、震災以降"復興"という2文字を前面にだし売り出しているように感じる。
買う側は、"東北の為に少しでも協力できれば"と思い商品を手にしていると思い
私も商品を購入していたが、それが、果たして本当に復興につながっているのか?と
最近になり疑問を覚えるようになった。
もちろん、大きなことは出来ない。しかし、目の前の商品を買うことが
必ずしも復興支援になるとは限らないのではないか...。それは、販売者にとって一時的な
お金であって、何も解決にならないのではないか。もちろん、販売者も震災や風評被害による
影響で非常に苦労されたと思う。その為、少しでも売りたいという気持ちで、復興支援という
のぼりを書く。しかし、本当にそれでいいのだろうか...。
それよりも、モノで勝負、味で勝負。本当にこの商品が欲しいと思って
購入されなくては、今後何十年も"復興応援"と書いて売り出し行くつもりなのだろうかと...。
今回のメルマガのテーマである"人の幸せを追求する経営"はまさにその通りで
一時の利益や対処法的な経営のやり方では、絶対に良くなることはなく、
お客様にとって幸せ・価値のあることは何かを追求し、その軸を持って経営することが
最終的に企業にとってもお客様にとってもいい結果をもたらすと考える。
つまり、復興支援も目先の売り上げ貢献ではなく、国民がもっと被災地の状況を理解し
何をすることが支援になるのか、また、自分たちがしてあげられることは何か、
そして、国がすべきことは何かを明確にし、国全体で取り組んでいかなければ
ならないことだと思う。そして、その関わりこそが、今の日本に欠けており、
そのことで、他人に目がいかなくなり自分のこと優先の考えになってきているのでは
ないだろうか。
本来、東北の震災は東北だけの問題ではない。
めぐりめぐって国民一人ひとりに重くのしかかってくる問題である。
つまり、それらを解決していくことが、最終的に国民である我々の幸せにつながるのだ。
目先のことも重要だが、我々国民がもっと本質を考え、行動に移すことが、
いま日本で本当に求められていることだと感じた。
OBT協会 菅原加良子
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