OBT 人財マガジン
2012.06.13 : VOL141 UPDATED
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日々の生活からトレードオフを考える
日々、私たちは無意識の中で様々な選択を迫られて生きている。
例えば、どの企業に入りたいか。どの学校に入学したいか。
また、就職をするのか進学をするのか...。
もっと身近なところでいくと、本日のランチを魚にするか、肉にするか。
どのテレビ番組を見るか。どの本を購入するか...。
こうして我々は毎日、数え切れないほどの選択をしている。
そして、必ず最終的には"選んだもの"と"選ばなかったもの"が出てくる。
然しながら、大きな選択の場面、例えば、就職や進学、転職、結婚など
人生の節目といわれる選択以外は殆ど記憶に残らずに過ぎ去っている。
なぜなら選択のその大部分は、今までの経験や体験から来る
自らの思考によって瞬時に判断されてしまうからである。
しかし、その瞬時の判断は本当に正しいのだろうか?
我々は、日々起る出来事や経験の積み重ねで出来ている。
つまり、その小さな出来事を無意識に少しずつ少しずつ積み上げて今の自分があるのだ。
一つ一つは小さな出来事かもしれないが、積み重なるといずれ、
それらは何らかの形となって現れる。それが現れた時、自身の考えと全く違った
方向に向かっていると気づくことはないだろうか。
「こんなはずじゃなかった」。「いつから方向がずれてきてしまったのだろうか」...等々
それは何故かというと、毎日の中で
慣れ親しんだ自分の考えやすい方向に引っ張られてしまい、
どこかでバランスを欠いているからである。
私達は、正解のない世界に住んでいる。
それを"こっちがいい(こっちが正解)"と自ら意識的・もしくは無意識で
選択しているのだ。だから、時には間違う時もある。
然しながら、それが小さな出来事だと気付きにくいのだ。
だからこそ早い段階で、いつもは持っていない考え方・行動を取り入れる必要がある。
違った思考の物を選択することによって、新たな情報を手に入れられる
かもしれないからだ。
物事は常にAをとるかBをとるかのトレードオフ。
日常気にしていない小さな選択を、もう少し長い観点・広い観点で
見てみると、全く違った考え方・判断方法が出てくるかもしれない。
然しながら、それにはABどちらの良い部分・悪い部分を十分理解している
ということが重要になる。
なぜなら、考えのない行きあたりバッタリの選択では全く無意味であるからだ。
OBT協会 菅原加良子
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