OBT 人財マガジン

2012.02.08 : VOL133 UPDATED

編集後記

  • 自身が所属する会社のあるべき姿は明確か?

    今回お話をお伺いしたライフネット生命様は
    生命保険のあるべき姿を追求した結果、
    今までとは全く異なる事業のあり方を打ち出した。

    しかし、元をたどれば、250年前に生命保険が誕生した
    本当の姿がそこにはある。

    "生命保険を原点に戻す"
    同社のマニュフェストの一部である。(本文参照)

    然しながら、いつから保険業界は変わってきてしまったのだろうか...

    いや、保険業界だけではない、
    初めに思い描いたあるべき姿から変わって行ってしまうことは、
    各業界、企業、そして私たち個人でもよくあることである。

    『自分達に都合のいい様に変えて行く』

    ここに大きな問題がある。
    自分に都合がいいことは他人にとって都合が悪いこと。
    また、最終的には自分にその都合の悪いことが返ってくると、
    わかっていても一旦転がり出すと坂道では止まれない。

    気づけば真逆の方向を突き進んでしまうこともある。

    要はいつ気づくか、そして、気づいた時に思い切って方向を変えられるかだ。
    真逆になったものを元に戻す力はとてつもなく膨大である。
    それ故、ちょっとした方向修正で終わらせてしまうことが多々ある。

    しかし、出口さんの考え方は明確だった。
    生命保険とは一体どういったものなのかをよく理解し、あるべき姿をぶらさず、
    "正しい道へ戻す"ことに力を注いでいた。

    利益の追求や自身の得だけでは決して到達出来ない"あるべき姿"。

    物事の原点を明確にすることで、今後の自社の方向が見えてくるかもしれない。

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