OBT 人財マガジン
2011.12.21 : VOL130 UPDATED
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一年を振り返って
12月も下旬、早いもので今年最後の人財マガジンとなりました。一年間ご高覧いただきありがとうございます。振り返れば、早い一年でしたが2011年は多くの人々にとって忘れられない年となったことと思います。千年に一度という大きな地震、想定外の津波、またまた想定外な原発事故と多くの災害が誘発...。あまりにも、想定外なことが多すぎました。しかし、その一方で昨今は当時ほどは騒がれなくなり震災が遠い昔のような感覚になっている人も多くいるのではないでしょうか。日々の忙しさだったり、無関心さによって、一刻は騒ぐものの例のごとく、"国が何とかしてくれる"と国任せになってしまっています。もしくは、"国は何もしてくれないが、だからといって、自分がやるのは..."と思っている人も多くいるのではないでしょうか。然しながら、今考えるべきことは、根本的な解決策を施さなくても、その場しのぎの策で何とかしのげるような状況が続くと、最終的には事態を一層悪化させていくことに繋がっているということです。なぜ、多くの人はこの事に気づくことができないのでしょうか。また、もし気づいていたとしても行動できないのでしょうか...。それは『自分の利益になること以外はしない』、どこかでこの考え方が多くの人の心の中にあるからだと思います。しかし、一方では、自分の利益に関係なく、国が解決できない問題を自ら解決しようとソーシャル・イノベーションの考えを用いた企業が増えています。今回"この人に聞く"でお話をお伺した銀座ミツバチ様、"現場ドキュメント"にご登場いただいたビッグイシュー様もその企業の一つです。困っている人の為に力を貸したい。日本を良い国にしたい。という強い思いを持って活動されていました。こういった企業が数年前から出てくる一方で、未だ過去のやり方を変えない企業。東日本大震災から学んだモノ、それは一体何だったのでしょうか...。もしかしたら、大きなイノベーションのチャンスになり得たはずなのに、また元の鞘に収まりつつある日本。多くの企業、強いては個人個人が意識を変えていかなくては行けない中本当にそのことに気づく時はいつ来るのでしょうか。気づいた時には遅かった...など、5年後、10年後に後悔しないよう、今までの振り返りを兼ねて、今後の進むべき道を模索する必要があると思います。来る2012年が素晴らしい年になるように、それは、物質的な豊かさではなく、心の豊かさを得られる日本に生まれ変われる一歩の年となるよう、心よりお祈りいたします。
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