OBT 人財マガジン
2011.07.27 : VOL120 UPDATED
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先人の教え
今回"この人に聞く"でお話を伺った株式会社21平本さんの取材の中で、「美田を残せば残すほどダメになりますから」という言葉がとても印象的でした。『児孫のために美田を買わず』この言葉は西郷隆盛が大久保利通に宛てた書簡の中にあった一文で、「男子たるもの玉砕すともせん全をはず。児孫のために美田を買わず」という記述があったそうです。意味は「男たるものやりたいことをして玉と砕け散ろうとも、決して瓦を轢いた平坦な安全な人生を歩むべきではない。子どものために財産など残してはならん。」子孫のために財産を残すとかえって、財産に頼ってしまい、自立心が失われ、身を誤ることが多い。という意味だそうです。まさに、今の日本の事を言っているように思います。日本の個人金融資産は1500兆円といわれています。そのうち60歳以上が6割、50歳代が2割を占めています。先行きへの不安から、消費行動を抑え貯蓄に回す人々。しかし、その貯えは使い道がないまま、次の世代へ引き継がれていくのではないでしょうか。また、それを期待する子ども達も少なくないと思います。『まぁ~なんとなく、食べていける』そんな、向上心がない状態が一番良くないように思えます。西郷隆盛もいっていたように『平坦で安全な人生を歩むべきではない』ゼロから自らの手で、道を切り開く...。『言うが易し行うが難し』しかし、最近はそういった思いの強い人の方が稀なように思います。これは豊かだった日本に与えられた試練なのかもしれません。日本は今後本当に変われるのだろうか!?
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