OBT 人財マガジン
2011.07.13 : VOL119 UPDATED
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成功企業に学ぶ
今回お話を伺った株式会社21はとてもユニークな会社として、メディアでもよく紹介されています。(この人に聞く参照)お話を伺った創業者の平本さんに、「ご創業時から今のような構想を描いていたのですか?」と質問したところ、「それが出来ていたら、私はたぶん天才です」と笑いながら答えてくださいました。本や雑誌、TVでは、様々な企業の成功事例が紹介されています。一つひとつ見てみると、どれも素晴らしいように思えます。しかし、よくよく考えてみると、それは「結果が良かったから」であり、もし、同じことをしても、「結果が悪ければ」、ダメな事例として取り上げられてしまうのではないでしょうか。これは、識者やコンサルタントといわれる人達が、後づけで論理的にきれいな形に整理しているので、そのすべてが成功につながった要因や失敗につながった要因となってしまう。然しながら、この導き方は極めて稚拙といえるのではないでしょうか。「あの時こうしたからよかった・悪かった」は今振り返ると分かることであり、その時にどれだけ考えて、実行に移していたかが重要だと思います。平本さんは「今まで、たくさんのことをやってきました。そういうものの積み重ねが今でなんです。私は、その一つひとつを全部考えてきましたから、つじつまが合わないことがない。すべてが、有機的につながっているんです」と語ってくださいました。"たまたまラッキーで成功した企業"と"考えて、考え抜いて成功した企業"結果同じ成功企業ですが、長期的に見て、後者の企業が今後も勝ち抜いて行ける確率が高いように感じます。課題にぶつかった際に、どれだけ長期的視点で考えることができるか。その考え抜いた時間と実際に行動してみての検証はとても重要であり、そして検証から次回への課題をきちんと見いだせる企業は"たまたまラッキーで成功した企業"より組織として遥かに強いように思います。
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