OBT 人財マガジン
2010.11.24 : VOL104 UPDATED
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オフィスから学ぶこと
今回は『この人に聞く 長沼副社長』の取材が終わった後にカルビーの社内
(本社)を見学させていただきました。
カルビーは今年の初めに本社を移転され、その際にオフィスに固定席を設け
ない「フリーアドレス」を導入されたそうです。
詳しくお話を伺うと、それは、たまたま横に座った他部門の人ともコミュニケー
ションが取れるようにとのお考えからだそうです。
今までの多くの企業では、作業の効率化を考え、部署ごとに固まって席があ
ることが当たり前でした。しかし、それでは見えない組織の壁が出来上がって
しまいます。
カルビーのワンフロア―、フリーアドレスは、長沼副社長様のお話にあった
『透明化』であり、まさに組織の壁をなくし、社内の風通しを良くする試みなの
だと思います。また、会議室もガラス張りで、会議の内容が誰でも見えるとい
う徹底ぶりです。
次に驚いたことは、個人に与えられる収納スペースは非常に狭く、書類の山も
見当たりませんでした。それには、いらないものいるものの区別をし必要最低
限のものしか持たないというイメージがあります。これは『簡素化』にあたるの
ではないでしょうか。
長沼副社長が組織力を高めるキーワードとしてお話くださった『簡素化』『透明
化』が、社内に形になって表れているように感じます。
トップが方向性を示しても、変わらない企業はたくさんあります。しかし、それは
トップが方向性をどれだけ伝えられたか、また実現に向けて行動に移している
のかが重要になってくるのだと思います。
カルビーには企業の方針がオフィス環境に現れていたり、仕事の仕方に現れ
ていたりと一貫性がありました。
それは、トップの思いが社員に伝わり、実現に向けてトップ自ら、そして社員が
同じ方向を向いて進んでいるからだと思います。しかし、そうでなければ企業
は強くなれない。今回の取材を通じて改めてそう感じました。
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