OBT 人財マガジン
2009.08.26 : VOL74 UPDATED
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"無駄"の蓄積
日ごろから「将来売れるかもしれない」製品の開発研究に励み、他社を引き離す技術力を培ってきた
ホーユー株式会社。前回のインタビューで「まだ世には出していない製品のストックがかなりの数ある」とのことだったが、
「すべてのものが日の目を見るとは限らない」という可能性を考えると、頭の下がる思いだ。
人財育成や能力育成に関しても「今後は、新入社員の頃から積極的に取り組む必要がある」と語る水野社長。――"その時"がきてから準備をしていたのでは間に合わない。
どんな"変化"にも迅速に対応できる基盤作りが、競争力の鍵となっているに違いない。
「必要ないかもしれない」
「無駄手間になるかも」
作業の"効率化"を意識しすぎるあまり、目先のことに走りすぎていたのではないか。
日ごろの自分を思い返し、反省した。優先事項という概念に縛られて、"効率化"の意味を履き違えていたようにも思う。
「準備をしないということは、失敗の準備をしていることと同じ」と言った人がいたが、来るべき日のための
大切な"準備"を怠っていたのかもしれない。
無駄骨の蓄積が、技術力や能力、競争力を養う。
無駄手間、無駄骨、大いに結構ではないか。"無駄"で終わらずに、別の形で還ってくる日がきっとくるからである。
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