OBT 人財マガジン

2009.06.10 : VOL69 UPDATED

編集後記

  • スイッチひとつで現状は変わる

    米国自動車最大手GMの破綻が
    ついに現実のものとなりました。
    ディーラーの整理や工場の閉鎖により、
    消費市場は今後さらに縮小するといわれています。
    部品メーカーへの直接の打撃はもちろんですが
    失業者の増加は消費力の低下につながるからです。


    「サブプライムローンなどの外的要因による需要の低下」
    「外車の不当販売」
    かつて、アメリカ製自動車が売れない理由を
    ビッグ3の各会長・社長はこのように答えたそうです。


    ――自己責任として捉えることができないんです。
    時代の流れを読んでいれば、ある程度は予測できたことなのに。
    ("この人に聞く"インタビューより)


    奥社長の言葉が見事に"ハマッた"事例でした。


    もちろん、破綻の原因には外的なものもあるでしょう。
    労働組合への医療負担なども挙げられています。


    が、「低燃費」や「エコ」といった消費者の志向を汲み取らずに、
    頑固なまでに従来の経営スタイルを貫いたことが
    よい影響を与えたとは決して思えないのです。


    消費者が求めるものを的確に見据える力。
    古い考えに縛られず、新しいものを取り込む勇気、
    これこそが、現状を変える"スイッチ"になるのではないでしょうか。


    「こうありたい」と願い、追い続けることの意味、
    できることを"いま"始めることの大切さに
    改めて気付かされたインタビューでした。

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