OBT 人財マガジン

2008.11.12 : VOL56 UPDATED

編集後記

  • プライオリティ‐今、何を優先すべきか‐


    企業は今、何を優先すべきなのか。


    答えは千差万別だが、今回の「この人に聞く」
    (株式会社損保ジャパン・システムソリューション:井戸氏へのインタビュー後編)
    には、この問いに対するヒントが在るように思う。


    「"人が足りない"という部署はたくさんあります。
    でも、育てるつもりがないなら、新人は配属しない」


    あらゆるモノづくりの現場で短納期化が進む中、同氏はこう断言する。

    「数合わせをするように"1人減ったから1人入れてください"というような扱いは、
     新人に対して失礼です。会社の5年後、10年後を考えても、
     そうやって(育成の意識の高い上司によって)育った人たちが
     会社を背負ってくれることがプラスになります」


    バブル崩壊後、カンフル剤の様に導入された成果主義。


     ・ミドルが弱った
     ・現場に活力がなくなった
     ・育成の観点が失われた


    その時々で「合理的」とした判断が、今いまになって、
    思わぬ結果として企業に襲いかかる。


    成長戦略と合理化戦略
    日本型経営と欧米型経営
    そして短期的な成果と長期的な競争力の構築


    近年類を見ない不安定な市況の中、企業にはより一層のこと、
    全体的な観点で、また、複眼的な思考によって
    自社の最適解を導くことが求められるのではないだろうか。

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