OBT 人財マガジン
2008.07.09 : VOL49 UPDATED
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蓄積の差
「表面的な知識を私たちは必要としていません。
現場の現実をしっかりと見て下さい」
先日あるセミナーにて、出席者である多くのコンサルタントに向けて、
講演者が発した言葉だ。
私が聞いた講演は二つ。
一方は海外で生まれた事業を日本で展開する企業の経営者による講演、
そしてもう一方は自らが礎を築いたオーナー経営者の講演だ。
冒頭のメッセージは後者から発せられたもので、講演は
"誰にも頼れない。羅針盤は自らが持たなければならない"
という強い意志が感じられ、今までの経験談は
(会社の規模では遥かに上回る)前者の内容を圧倒していた。
今回から2回にわたって「この人に聞く」でご紹介する、
大塚宣夫氏のインタビューも同様である。
取材には私も同席させて頂いたのだが、語られた言葉の一つ一つが、
豊富な実体験に裏打ちされているため、迫力や説得力が全く違う。
‐自らが考え行動し、失敗を経験して内省し、
新たな知識を取り入れて、更に自らが考えて、工夫する‐
この経験の蓄積の量・質が全く違うのである。
何かを獲得している人、自分のものとしている人は特別なノウハウを
知っていたり、特別な資格や学歴を有したりする訳ではない。
自己・組織の存続をかけながら、真摯に目指すべきゴールに向かって
ほんの少しでも日々何かを積み重ねるー
この蓄積の差こそが、人そして組織の有り様を決定づけるのではないだろうか。
OBT協会 海津茂史
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