OBT 人財マガジン
2008.06.11 : VOL47 UPDATED
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社員のやる気
現在(2008年)8233万人の生産年齢人口が、
2055年には4595万人と、半数近くに減少するという調査結果が出ています。
人そのものが希少価値になる中で、企業は人財の獲得⇒定着⇒戦力化に向けて様々な策を講じています。
「最近の若者」に対する意見を多く耳にしますが、
その中でも「最近の若者は叱られることに慣れていない」という話をよく聞きます。
そんな若者に対して叱らないことが解決策でないことは誰の目にも明らかではありますが、
叱ることのできない先輩や上司が増えていることもまた事実なのではないでしょうか?
叱られることに慣れていない社員の増加に伴う、叱ることのできない上司の増加は、組織の脆弱化を加速させることにも繋がります。
現代の若者の考え方や価値観に変化はあるかもしれませんが、
やる気を引き出す根本には、その人の考え方の土台がまず必要なのではないでしょうか。
逆に、仕事に対して前向きで、よく考え、主体的に仕事をしている人は
自分の考えをしっかりと持っているようにも思います。
やる気のある人とは、外的な要因によって自分の意志が左右されるのではなく、
「自分はこうありたい」という自分なりの軸をしっかりと持った人だと言えるのではないでしょうか。
今回、取材させていただいたドコモ・テクノロジー様は、既に存在するドコモグループ内の会社から技術者を移して設立されました。設立当初から盛り上がりを見せていたのは、会社の傍流ではなく、「これからは下請ではないんだ。ドコモのR&Dの3分の1を担う、自分たちの会社なんだ」という主体的な意識があったからです。
自分にとって仕事とは何か。
仕事を通して自分はどうなりたいのか。
仕事を通して対価を得ることの意味とは。
生きることとはどういうことなのか。
社員一人ひとりに土台となる考え方を築かせる。
やる気や、組織に対するロイヤリティもそこから生み出されるのかもしれません。
On The Business Training 協会 伊藤誠司
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