OBT 人財マガジン
2012.03.14 : VOL135 UPDATED
-
"絆"の重要性を改めて考える
2010年の国勢調査によると、全世帯に占める一人暮らしの割合が初めて3割を超え、夫婦と子どもで構成する「標準世帯」を上回りました。然しながら内閣府によると、20~30歳の未婚者のうち将来結婚したいと考えている人の割合は男性で83%、女性は90%に及びます。また一方で、2011年6月に内閣府で公表した「子ども・子育て白書」によると年収300万円以上の20~30歳代の男性既婚者の割合は3~4割に達するが300万円未満は1割ほどにとどまっているといいます。つまり、出会いがあっても、収入が低くて結婚に踏み切れない・・・将来への不安がさらに少子化を煽っているのです。また、企業では国内企業の65.9%が後継者不在であり年間7万社が後継者不在を理由に廃業しています。この事から、企業問題の縮図として、私たち一人一人も同じ問題を抱えているように感じます。婚活やM&A、また、提携等も明るい未来を夢見て行います。将来の安定や、企業では持続的成長を願う等々然しながら、それにはまず相手をよく知ること、そして、今持っているものではなく、お互いに助け合い、協力し合って今後、新たなシナジー効果を生み出せて行けるかを互いに考えることが必要となると感じます。震災以降、人と人との結び付きの重要性が叫ばれてきています。今こそ、"利用する"という考え方ではなく、お互いを理解し絆を深め、"共に生きる"という考え方に変える転換期なのかも知れません。震災から一年。改めて、人と人との繋がりの大切さをかみ締めています。