OBT 人財マガジン
2011.11.24 : VOL128 UPDATED
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我が社の商品やサービスは「人の生活」を変えているか
モノからコトへ。よく見かけるこの言葉・・・モノは機能でコトは価値・・・話としてはわかるが一体、どういうことなんだろう・・・色々考えてみたのですが「コト」には、「人の生活そのものを変える力」が宿っているのではないでしょうか。このことを肌身で感じたのは、先日、大学時代の親友(30歳)と会った時のこと。iPhoneを購入してから彼の生活は様変わり。「このまま居ても未来はない」と会社を辞め、iPhone向けアプリ開発とその広告収入で、個人で生計を立てています。そして、とにかく部屋に「モノ」がない。数千枚あったCDや大量の書籍は自家製サーバーに仕舞い込み、全てネットオークションで処分。部屋に在るのは巨大なスピーカーとギター、そしてAirMacのみ。アップルは彼の人生に「デトックス」作用をもたらしていました。「人の生活を変えた」アップルやアマゾンは、「商品の性能」を追求してきた日本企業と比較され、・新しい生態系を生み出す力(コンセプト力)・創造性/ストーリ性等がよく取り上げられますが、私たちは普段、どれだけこの事から学習しているでしょうか。「モノからコトへ」企業もこの類のビジョンを掲げながらも、・かつての商品やサービスの延長線上で勝負する・取り扱う商品やサービスを横展開する企業は未だに多い様に感じます。消費社会が終焉を迎えた今、企業も人も、かつて成功したやり方を捨てざるを得ない状況になってきています。誰しも、Steve Jobsになれるわけではありませんが、考え方や見方を変えることはできるはずです。最近の若者は全員というわけではありませんが、モノ社会、消費社会からシフトしている世代。まずは、彼・彼女たちと関ることで、今まで受け入れなかったこと、抵抗があることに触れてみることが大事だと思います。部下が飲みニケーションにつきあわず、「最近の若者は...」とつぶやいている管理職の方は、「我が社の商品やサービスはこれから先、人の生活を変えていくだけの力を持っているか、ナウ...」とTwitterで若手社員とつぶやいてみることから始めてはいかがでしょうか。