OBT 人財マガジン

2009.10.28 : VOL78 UPDATED

OBTカフェ

  • 継続は加算ではなく、いつか乗算となり競争力に結実する!

    40%台にとどまる低い食料自給率、人口の3%に満たない農家。
    かつ労働力の減少と高齢化、幾多の難問を抱える日本農業。

    しかし、その一方で若者世代の間で今、農業が脚光を浴びている。
    農業セミナーなどが頻繁に開催され、実際に農業を就職先として選ぶ若者が増えているという。

    また派遣切りにあった人たちの転農、脱サラからの農業起業の流れもある。

     

    昨今の食料偽装、「100年に1度」の不況...。
    背景はさまざまだが、野菜などを自分で作る農業生活への関心が強くなり、ブーム到来を予感させている。

     

    そんな中、友人が今年の夏、家庭農園を始めた。
    週に1度、週末になると車で畑に向かい、重労働と夏の厳しい日差しと戦いながら手間暇かけながら大切に育てた。
    初めてにしては、かなりの出来で大満足の収穫だったらしい。
    実際に土に触れ、苦労の代わりに「心のゆとり」を見つけたような気がすると嬉しそうに語っていた。


    しかし、一方では「ブームで始まりブームで終わってしまう」人たちも。
    農業の大変さ、農園までの移動とこまめな手入れが必要であること、「土」に対する知識や経験が

    乏しいことなどが理由で途中で投げ出してしまう人も多くいる。

     

    何事も始める事は簡単、でも持続し続けることは難しい。

    しかし、どんな小さな事でも続けてみると意外な発見と出会う。
    自分の中での『思い込み』が消え、その発見から、更なる発見へと『継続』を繰り返す。

     

    継続は加算ではなく、いつか乗算になる。

     

    何事も始める前には、安易な考えを捨て、まずは入念な計画と強い決意が必要と改めて感じた。