OBT 人財マガジン
2009.08.11 : VOL73 UPDATED
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大切なのは価格だけ?
先日洋服を買いに、以前良く通っていたセレクトショップに立ち寄った。
最後に顔を見せてから、もう2年。
ずいぶん時間が経ってしまっていたが店長とお互いに元気で仕事をしている事を喜びあった。仕事の話になると、「最近は、買い控えが進み、売上もやはり以前と同じ様には行かない」
とのことだった。
それと最近はもう一つ、悩ましい問題があると言う。そのお店はヨーロッパやアメリカ西海岸のブランドを中心に商品を取り扱っているが
最近、酷似したデザインのアイテムが何分の一もの安い価格で出回っているとのことだった。
出所を聞いてみると、どうやら、最近話題のファストファッションで多く見かける様だった。
実際に写真を見たが、見分けはほとんどつかない程デザインが似ており、大変驚かされた。
「良いものをより安く」
今、このようなフレーズを掲げない売り手は敬遠されてしまうのは事実。
先に挙げた洋服の件も、「これがビジネス」と割り切る見方もできるだろう。しかしその一方で、価格だけ、売ることだけ、に目がくらんでしまえば、
気づかないうちに、消費者や競合に対する敬意の念や、仕事に対する誇りを失ってしまうのではないだろうか。