OBT 人財マガジン
2009.05.27 : VOL68 UPDATED
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付加価値を高めるために
「PB商品によって大量生産・大量販売で攻勢をかける大手スーパーが
業績不振に沈む中、活力を増す中堅の食品スーパー。
その裏側には、地場固有の文化・地域性を熟知し、高い精度で
"売れる商品"を"売れるタイミング"で小売に提供する、卸業の存在がある-」この様な内容の記事が先日、日経新聞で紹介されていた。
半世紀前ベストセラーとなった「流通革命」では、"問屋中抜き論"が語られ、
現実、世の中のあらゆる媒体・仲介等、川中に位置する役割は相対的に価値が低下している。しかし、その一方で最終消費者の動向にまでアンテナを立て、
小売業に提供する付加価値の高さで勝負をする卸業者も存在する。この様に、以前とは様式を変え付加価値を高める企業と、
「顧客第一主義」を標榜しても、何も変わらず停滞する企業。
この差はどこにあるのか。
今回「この人に聞く」にご登場頂いた常盤産業株式会社、
代表取締役 清水氏のインタビューに一つのヒントがある。「よくある組織図というのは、トップが上にいるピラミッド型ですね。
弊社では、それが逆なんです。
一番上はお客さまや仕入先(中略)管理者層はその下。
一番下に私いるというのが、弊社の組織図です」いくら、きれいな言葉で自社を飾り立てても、
ドラスティックに今までのやり方を転換しなければ人や組織は決して変わらないことを、示唆しているのではないだろうか。