OBT 人財マガジン
2009.01.28 : VOL60 UPDATED
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大統領に学ぶ組織変革のあり方
「イラクから撤退を始め、アフガンでの平和を取り戻す。
核の脅威を減らすために絶えず努力をし、地球の温暖化とも戦う」先日の就任演説で、オバマ氏は高らかにこう語った。
公約である「就任後16ヵ月以内」の駐留米軍撤退に向けて実質的な協議も
本格的に始まっている。
京都議定書に対するアメリカの頑なな姿勢も180度変わるかもしれない。
200万人の群衆が酔いしれた世紀の大演説にトップが変わることの意味と可能性を痛感した。ヨリタ歯科クリニックの寄田氏の言葉を借りていえば
「"国民"が夢と目標を持ち、感動と感謝があふれる"国家"」の誕生の瞬間
ともいうべきだろうか。「トップが熱意と信念を持って取り組めばスタッフ一人ひとりも自らの夢や目標を持つ」という
寄田氏の言葉は、組織の大小に関わらず全てに通ずることなのだろう。「過去に固執し、狭い利益しか守らず、面倒な決定は後回しにする時代は終わった」と
再建への決意を表明し、
「答えが"イエス"の施策は継続する。"ノー"の施策は廃止する」と
説明責任による国民との信頼回復を誓ったオバマ氏。演説の終盤ではその国民に向けて、こうも語っている。
「それぞれが、義務を負っていることを認識し、こうした義務を嫌々ではなく、
喜んで受け入れることだ。私たちにとって、困難な仕事に全力で立ち向かうほど、
自らの性格を定義し、精神を満たすものはない」。トップと、それについていく者の心の変化こそが組織に変革"チェンジ"をもたらすのだろう。
それは、組織の大小に関わらず、同じことだ。