OBT 人財マガジン
2007.10.24 : VOL33 UPDATED
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継続は力なり
-通称ガッツおじさん-
JR浅草橋駅で都営浅草線に乗換えて通勤している。
朝の通勤ラッシュで、もみくちゃにされながら電車を降り、肩がぶつかりながら
改札を抜ける。
すると、時々変な声が聞こえてくる。
階段を埋め尽くすほどの人に向かって、一人のおじさんが声を張り上げている。
頭には鉢巻を巻いて、半纏を着て...。スーツ姿のサラリーマンに向かって、こぶしを突き上げながら、
「ガッツですよ!ガッツです!今日も頑張っていきましょう!ガッツです!」
と声をかけている。その顔は真剣そのもの。
そんなことを定期的に続けている。
初めて見たときは驚いて、変わった人がいるものだと思った。しかし中には、そのおじさんと握手して、
「ありがとうございます。がんばります。」と言う、サラリーマンの人がいる。
僕も、そのおじさんを見かけると、なんだか得をした気分になり、
「そうだ、ガッツ出さなきゃいけない。」という気持ちになる。その人が何を思って、朝のラッシュの時間にそんなことをしているのか
僕には分からない。しかし僕を含め、そのおじさんから元気を分けて
もらっている人も少なからずいる。-試行錯誤の意味-
人は結果が出ないと、すぐに止めてしまったり、やり方を変えてしまったりする。
「試行錯誤」を辞書で引くと、
『種々の方法を繰り返し試みて失敗を重ねながら解決方法を追求すること。』とある。
この言葉は、一つのことをやり続けている中で失敗を繰り返し、工夫していくこと
ではないだろうか。
決して、結果が出ないからといって、諦めて新しいことを始めることでも、
色々なことを同時に試してみることでもないと思う。
やはり、何事にもそれなりの量が必要である。-継続は力なり-
やり続けないと見えてこないものもあり、結果が出なかったのは、
やり続けることができなかっただけのことなのかもしれない。成功した人は、成功するまでやりきり、成功できなかった人は、
成功するまでやりきることができなかったということが言えるのかもしれない。やり続けると決めたことは、やり続ける。
当たり前のことだけれど、当たり前にできないことが世の中には多い。
大事なことはいかにやり続けられるかということ。決めたことを決めたとおりする。
決めた時間に始める。
決めた期限を守る。本気で取り組み、そしてやり続ける。
地道ですぐには成果が出ないかも知れない。
大勢に影響を与えることはできないかもしれない。
しかし、やり続けることによって必ず出る成果もあるのだと思う。
そんな努力が将来、一番の自分の強さになるのではないだろうか。当たり前のことを、当たり前にやる。
それができないと、衰退してしまう。人も企業も全く同じなのだと思う。
On the Buisiness Training 協会 伊藤誠司