OBT 人財マガジン
2007.09.25 : VOL31 UPDATED
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CS(Customer Satisfaction)=顧客満足とは?
先日、CSマナー教育にオブザーバーとして参加する機会があった。
CS(Customer Satisfaction)=顧客満足とは、製品やサービスに対する
顧客満足度の意識指標の一つであり、企業ではキャンペーンや
スローガンなどでこの言葉を掲げ、顧客満足の追及を謳っているところが多い。しかし、言葉で掲げることは容易であるが、企業体としてお客様に
満足していだくために、どのような提供が出来るのかを考え、
その取り組みを本当に徹底させている企業はどのくらい存在するのだろうか。
風土として組織に根付いている企業は、決して多いとはいえないのが
現状ではないだろうか。今回の教育にあたっても、企業の一事業部が抱えるクレーム多発に
対する問題に訴求し、企業体としてのロイヤリティー維持向上について
焦点をあてていった。クレームとは、企業に対する顧客の期待が十分に至らない状況に
ある時に生じるものだと思う。
その原因は、たまたま対応を受けた社員の態度が気に入らなかったり、
ささいな言動に対する不満、対応の遅れや連絡のミスなどがきっかけで
起こることが大半ではないだろうか。
人間は、やはり感情を持った生き物であり、たとえ業務処理上の
クレームであったとしても、対応をした社員の態度で顧客の受け取り方が
大きく変わってくるものだ。
―企業人としての在り方―
クレームという問題に限らず、その組織の人間としての在り方が積み重なり、
企業体として品質やブランド力を築きあげていくのだと思う。この根本を
考えると、企業内部に浸透した業務環境や、教育制度としてのマナー云々
では、解決しようのない大きな要因があるのかもしれない。であったとしても、各個人が、常日頃から顧客に対する懇切丁寧な対応を
心がけ、クレーム発生に至った場合でも、その事実に真剣に向き合う姿勢を
持つことにより、顧客の怒りを沈め、初期段階で消火させることで、少しずつ
良い企業のイメージというものが創り上げられていくのではないだろうか。やはり、企業も人であり、お客様も人間なのである。そんな当たり前のことを
OBT協会という組織で働くようになり、改めて実感している。まだまだ企業や組織の在り方について語りかけられる能力にまで至って
いないのが現実である。しかし、態度や姿勢といった人の心に働きかけるもの
目には見えない思いやりや気配りは、企業に属するものとしてすぐに実践
できることだと思う。OBT協会 坂本晴香