OBT 人財マガジン
2007.08.08 : VOL28 UPDATED
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若者の早期離職
8/3の日経新聞によると、今年は昨年に比べて
2倍以上もの新入社員がすでに人材紹介会社へ登録しているという。
その理由としては「会社が合わない」「配属が不満」等が多い。
以前から入社3年以内に離職する若者が増えている、という話があったが
大量採用が顕在化した今、さらにその状況は強まっている。
この状況は以下の二つが大きくかかわっているのではないだろうか。
◆企業による内定確保を目的とした過剰なメリットのアピール◆
確かに人も企業も相手によく思われたいのが心情だ。
しかし、何かしら不得手な部分があるのも事実で、
ごまかしていても遅かれ早かれ必ずと言っていいほど気づかれてしまう。
「私たちの会社は良いところもある。しかし、ここが弱い部分です」
本当に長く働いてもらいたい、これから会社の力になってほしい、と思うのであれば「こんな弱さがあります」と正直に自己紹介をすることで、
初めて信頼が生まれるのではないだろうか。
◆志望者の責任◆
「会社が合わない」「思っていた仕事と違う」「上司の考え方が違う...」
組織に全く違う構成要素が加わるとき、摩擦は必ず生じると思う。
しかし外部環境ではなく、自分に目を向けて仕事をする姿勢が一番大切なのではないだろうか。
裏切られた、思った環境ではなかった...と外部に責任を置いてしまうと、
一見それらしく思えるが、自分自身疲れてしまう事の方が多く、
他の場所でも外部に責任を求める様になってしまう。
自分にコミットして仕事をすることで初めて成長していけるのだと思う。
「今の学生は...(企業側)」「会社の話が違う...(学生側)」
こんな話は現在あちこちで聞こえてくる。
しかし、本当に自社の現状を見つめただろうか?その一方で志望者は
自分が仕事をする上で大切な事を考えただろうか?
企業も志望する側も一回フラットになって、
「本当にそれが自分のためになるにはどうすれば良いか」
考えることが求められているのだと思う。