OBT 人財マガジン

2006.10.25 : VOL10 UPDATED

OBTカフェ

  • 現象とこれからを見据えて

    お客様の採用のお手伝いを通じて日々実感すること - 4

    最近、営業先で「求職者からの応募は来るけど、面接にこない」
    「一応内定は出すけど、すぐ辞める」ケースが
    業種・職種に問わず、本当に増えています。
    しかし、この「原因」を追求する人事担当者はそう多くありません。

    「アルバイト募集では退職者が多いから、
     意識の高い正社員にターゲットを変えよう」
    「もっと向上心がある人を採用しよう」という
    大まかなイメージはできるものの、例えば

    ・なぜアルバイトの雇用形態では求職者は満足しなかったのか
    ・同業他社と待遇面で劣る点はどこか
    ・そのギャップを埋めるために今の環境から求職者、現在の従業員のために
     どのようなメリットを生み出せるか

    という厳密な話まで進むことはほとんどありません。

    最近、人材確保のために契約社員を正社員化する動きが目立ちます。
    しかし「安定した雇用形態」が普遍化した際、
    それが必ずしも「定着率」に結びつかない状況も考えられます。

    また、近年では「フリーター」や「ニート」等
    様々な属性/名称が生まれましたが、
    最近よく耳にするのが「第2新卒」。

    数年前迄は「2,3年未満で離職した若者」とあまりいい印象はなかったのですが、
    現在では新卒に次ぐ採用の人気市場となっています。

    雇用の安定化と「定着率」、第2新卒等の新興市場に見られる「人材の確保」
    このような社会の大きな流れに目を向けることも大切ですが、
    時間が経過すれば競合も増加します。

    今自社で起きている小さな「現象」に目を向けることから
    大きな流れの中で、どのように他社と差別化を図れば良いのか
    少しずつ気づいていかなければならないのではないでしょうか。

             株式会社エル・フォート 海津 茂史