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OBT協会を立ち上げた理由
「世の中に、新しいビジネス教育の在り方を問いたい」
この組織を立ち上げた最も大きな理由です。この仕事に携わるものとして「ビジネス教育や研修というものに対するこれまでの世の中の評価や見方を根底から変えたい」という強い思いがあったからです。
私自身、企業人であった頃、役職が上がるに応じて研修の受講体験がたくさんありますが、その内容については全く記憶にも無く、残っているのは久しぶりに一緒になった同期等と近況を語りあったというレベルの記憶であり、多くの企業人と同様に研修というものに対するアレルギーは非常に強かったのです。
何故、研修が役に立たないといわれるのか
その理由のひとつは、非日常の中で外部の研修団体から提供される内容は、日常のビジネスや組織に戻った時、「全くといっていいほど有効に働かない」という認識からです。
人事制度との連動上、役職が上がると“セレモニー的に行われる儀式”のような研修に対する認知が受講者側と事務局側の双方に強く存在しているということです。
もうひとつは、“研修にとって最適なやり方”が蔓延しており、“個別企業の特定テーマ”に対応するようなものは全くといっていいほど提供されていません。“非日常”と“セレモニー”というパラダイムが、研修会社にとって最適な研修のやり方化を常態化させてしてしまっているのです。
そのために、どこのクライアントに対しても、その企業の個別課題や特定のテーマとは全く無関係に、例えば階層が同じであれば全く同一のプログラムを提供していく。標準化・パッケージ化された「商品」、運営マニュアルに沿ってオペレーションを繰り返す「講師陣」といったレベルにとどまってしまっているのです。
提供者である研修団体側にとっての効率性や収益性が起点にあるためで、クライアントの個別ニーズや固有の課題には全くといっていいほど対応できていません。 また、講師の評価も受講者アンケートの結果や年間稼働日数といった量的側面に規定されているため、いかに多くのクライアントに効率よく研修を実施させるかといった方向へのインセンティブが働き、これらの点が相俟って、「役に立たない」「儀礼」といった認知へと加速させているのです。
OBT協会の立ち上げは、この認知そのものを変えなければ何時まで経っても企業の中で「人財や育成といった領域」が本質的に重点を置かれないという強い危機感から発したものです。
ビジネス教育というものが単なる「人事システムの採用・配置、評価、能力開発」等といった領域で満足している限りは、単に「非日常の儀式」といった認知から脱することが出来ないということです。
企業も人も時間の経過と共に「価値が上がる場合」と「価値が下がる場合」とに大きく分かれます。我々は、「本物のビジネス教育」の提供を目指し、この先も「本物」を我々のスタンダードとして「本物」を目指して力をつけていきます。
時間の経過と共にポンコツになるのではなく、一層価値の増すアンティークを目指していきます。
その為に、何度も生まれ変わりながら学び続け、自分自身を磨き続けてまいります。
On the Business Training協会
代表 及川 昭