企業の組織改革を実現し、次世代リーダーを育成するトレーニングで人材育成支援
自社コンピテンシーを明確にしているが、管理職への登用に関して、上長による推薦や業績評価が大きく影響しているのが現状であった。
そのため、ライン長としての適性に疑問符が付く人が昇進するなど、組織や部下に影響を及ぼすケースが多く、人事部が中心となって管理職登用への仕組みを再構築するプロジェクトがスタート。
OBT協会がこのプロジェクトに外部アドバイザーとして関わる際、
①登用プロセスの途中に、自社コンピテンシーに基づいた外部によるアセスメントの導入
②単なる評価だけでなく、育成と活用、人財発掘という観点を仕組みの中に取り入れること
③外部によるアセスメントは、3年内に内部のアセッサーによる評価に移行すること
を条件とした。
管理職アセスメントを導入し、3年目には社内アセッサーによる評価を開始。実質的に内製化されている。現在、OBT協会では、アセスメントツール、新しいツールの評価基準作成、評価会議のアドバイザーという役割を担っている。
- 管理職としての能力側面の評価
- 次世代リーダーなどを含めた人財発掘の場
- 能力開発ポイントの明確化
能力とは、“未知”“未経験”の状況下でも発揮できるものをいう。
現場から上がってくる推薦や考課結果は日常性、つまり“慣れによりできる判断や行動”である場合が多く、場所や状況が変われば再現性がない。
外部団体の画一的な基準ではなく、“我が社の昇格基準”によるアセスメント
管理職登用にあたって重要なのは、我が社の昇格対象能力を基準とし、管理職としての入口資格があるかどうかの見極めである。
一般的で画一的な外部の基準は一般論としては成立しても、我が社の管理職としてという観点で見た場合、それを昇進昇格の材料として使用するには、疑問を感じる。
人事部門の役割
管理職としての入り口資格があるかどうか、人事部門が独自に客観的に把握しておくことが必要である。コンピテンシーなど自社の基準に沿って能力の現状と人的資源の全容を把握することにより、人財の「評価→育成→活用」という一連のプロセスを体系的に構築することは可能である。
東洋ビジネスエンジニアリング株式会社
取締役社長
千田峰雄さん
2007.06.13 マネジメント上の判断・意思決定と企業風土との相関関係 2007.04.10 経営リーダーに必要な全体観とは、気づく力である