企業の組織改革を実現し、次世代リーダーを育成するトレーニングで人材育成支援
業種:日用品
人口減少や高齢化、資源・環境の制約、グローバル化など、産業を取り巻く環境はすでに大きく変容し、これに伴い、様々な分野で業種や国境を超えた事業の再編や融合が活発化している。
その様な中、過去の既存の事業モデルを守って同じやり方、考え方で延命させるのではなく、それぞれの企業が10年、20年後の経営戦略を創造できるリーダーの育成が急務となっている。
事業環境の変化に伴い、「人財の強化」「組織体質の強化」という大号令が経営層から出された。 特に海外大手企業の参入、M&Aによる事業領域の拡大、市場のグローバル化など急激に外部環境が変化する中、新たな経営戦略を描き、主体的に推進していくリーダーの育成が急務となっていた。
次世代経営リーダーの計画的な育成は5年目を迎え、次世代の経営リーダーと目される人財は一定の母集団となっている。次世代経営リーダーを育成するための一連の流れ『教育→新たな経営戦略の提案→提案の実現、配置転換』もようやく定着しつつあり、現実の中でリーダーとしてさらに成長した人も出てきている。
もうひとつの変化として、教育の中で具体的に現場を巻き込んだことにより、多くの職場で組織改革への機運が形成されてきている。
- 次世代リーダーの育成
・深い内省的な思索を繰り返し、自らと対峙することにより、強い「主体性」を確立し、
自分の「事業観」を育む
・自社や自社を取り巻く環境変化を踏まえた、「多角的な視野」「高次な視座」を育む
- 組織変革に向けた母集団形成
- このプロセスにおいて、全社の組織変革へ波及
日々ビジネスをやっているとその部分での嗅覚は増すが、その一方で視野が狭くなり視界が固定してしまう。そこで視点を転換し、視界を広げるためには、他の様々な業界や企業、経営者に学ぶ必要が出てくる。
学習した論理から、自社・自己の俯瞰することを繰り返すプロセスを通じて、パラダイム転換を図り、良質な考え方・経営の因果律や全体観などを獲得。合わせて、変革に向けた思いのネットワーク(母集団)を形成していく。
次世代リーダーとしての学習と現実を連動させ、成長への実践サイクルをまわすことにより、
次世代を担うリーダーとしてのレベルアップと組織変革へと波及させていく。
成長への実践サイクル(※OBT協会とは)「学習→振り返り→現場を巻き込み実践→振り返り」
A社(業種:不動産管理業)
「内部志向の強化と危機意識の欠如」 現状維持の安住型風土と旧来型事業スタイルの変革
事業部長、中間管理職、中堅社員リーダー層の各層に対し、次世代リーダーの育成コースを実施。
3層の合同セッションを設定することにより、問題意識・視点・価値観等の共有化を図っている。
経営への提言については、経営改革案、事業構造の改革、新規事業の創造となっている。
B社(業種:製造業)
グループ経営における成長を牽引する人財基盤の強化 - グローバル次世代リーダーの早期育成
持ち株会社制に移行したが、事業会社間の事業シナジーが上がらず、また業績格差、企業風土の
活性度の格差など常態化していた。グループ横断で参加者を選抜し、「世界で生き残る事業の創造」
「グループシナジーの創出」の2つの経営課題に取り組むことで、ネットワークの形成と次世代を
担うリーダーに求める全体観、主体性、自らの事業観を育む。
C社(業種:製造業)
中期経営計画の浸透と実現 - 事業部の管理職~担当役員により中期経営戦略の策定
収益源である事業部の管理職~事業部役員の全員が参加し、中期経営計画の実現に向けて、
①事業戦略の策定、②組織・風土面の課題と解決策の2つに取り組む。
学習と中期経営計画実現に向けての具体的な議論を重ねながら、上層部の一枚岩化も図っていく。
次世代リーダー育成の実効を上げるためには、
候補者の選抜の仕方、教育のやり方、そして教育のアウトプットの1つとして提案という動機づけと心理的なプレッシャーを与える。ここまでは教育の一連の流れで実施されるが、経営側は承認した提案に関しては実際に推進させていくことが何よりも重要である。様々な壁を乗り越え、周囲を巻き込むなど、推進していくプロセスの中で、次世代リーダーとして育っていくのである。
次世代リーダーの育成の実効をあげ、定着を図るためには、下記1~5の施策だけでなく、経営戦略との連動や経営層の強力なコミットメント、そして企画側の主体的な意志が成果に大きな影響を与える。
帝人株式会社
人財部長 兼 帝人クリエイティブスタッフ株式会社 人財部長
武居靖道さん
2010.11.10 経営や戦略に法則はあるのだろうか? 2010.07.28 事業の新陳代謝の必要性!