OBTカフェ: 2008年6月アーカイブ

(2)ポスト団塊世代の人材をどう育成するか

   ポスト団塊の世代のマネジメント体制の構築は、各企業にとって重要なテーマである。

企業に対する、ロイヤリティの欠如、エンプロイアビリティという名の元に好条件企業への転職を目論見、管理職になりたがらない若手社員の出現は、企業に選抜型コア人材の育成を促した。コア人材とは、「企業の中枢にいて、経営をコントロールする側の人材」ということであるが、要は経営幹部である。

 

経営幹部は、少数精鋭でなければならない。

"数は力なり"といっても、多数精鋭は、望みがたい。

少数の幹部であっても、徹底的に精鋭分子に鍛え上げなければならない。

経営幹部の第一の条件は、トップと考え方を同じくすることが大切である。

 

幹部は企業の舵取り役であるから、トップと同じ考え方をもった幹部がいると企業経営は強い。

仏教の言葉に"縁なき衆生は度し難し"(エンナキシュジョウハドシガタシ)という言葉があるが、"慈悲深い仏でも仏縁のない人は救えない"という意味である。

 

最後まで戦いうるのは、同じ考え方に生き抜く"トップの分身"である。

選抜型コア人材研修では、経営トップは当然のことであるが「実務に直結した厳しさ」を要求するケースが多い。

このトップのニーズに応えるべく教育スタッフが、つい取りがちな誤りは、教材の難易度を高くしたり、高名な講師を呼んで高度なノウハウを伝授してもらうなどだ。

いきおい、研修内容はハードになり、参加者の終了時の満足感は大きいかもしれないが、実際の現場では、体が動かない。

高度なカリキュラムを消化しても、企業が個人に求めているレベルのスキルに到達できてないのである。

 

コア人材の教育は、血の通った、実情に合ったやり方で、トップ自らがやらなければならない。

ビジネス社会での人材は、批評家や評論家であってはならない。

会議や委員会で、問題を潰す、対策を立てる。

このようなときには、議論の対象となる現場を前にして、討議しなければならない。

言葉の上だけでの説明は、抽象的に流れ、各人の解釈も違ってくる。

現地・現場・現物(3現主義)これが鉄則である。

 

教育にせよ、トレーニングにせよ、これもまた同じである。

最近流行の自社課題解決型プログラムの導入企業で、研修企画者は、「経営課題解決型テーマ学習」を"実務直結バージョン"としてカリキュラムに加える。

ところが、あとはコンサルタントの力量まかせ。

これでは、自社の環境や実情に根ざした解決策はでてこない。

参加者からの提言は、一見もっともらしい内容のものができるが、実際にやらせてみるとうまくいかないのは、刻々と変化し続ける事業環境への対応力が身についていないからだ。

 

学者や理論家を養成するのではないのだから、現場第一主義で行う。

時間にも制限を付けて、注意力を集中し、頭の切り替え、発想の仕方などを鍛えていく。

テーマは何でもよい。

たとえば"今から○○職場に入り、そこでの改善点を調べ提出せよ。所要時間は報告書作成を含めて40分とする"というやり方である。

 

 

On The Business Training 協会 栗田 猛

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