2012年1月アーカイブ

― 夜チェックインして、朝出るだけだから、
  「ぐっすり眠れること」が最も重要で、それ以外余計なモノはいらない ―

皆様はビジネスホテルを探す際、この様な事を考えていたでしょうか。

顧客満足度二年連続No.1を獲得したスーパーホテル、
山本会長のインタビューを読むと、

"顧客自身が気づいていない"
"顧客にとっての"満足度と生産性
(どうすることが満足できて、どうすることが生産的なのか)

を具現化したことに、同社の優位性がある様に思えます。

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私の住む街は小売サービス業問わず入替わりが激しいのですが、
撤退する大手ショップをしり目に、繁盛し続ける洋服店があります。

顧客の目当ては店長自ら仕入れる、一点モノの商品。

売れ筋ではなく、リピーター1人1人の顔を思い浮かべ、
「今まで着たことないだろうけどトライして欲しい」
"想定外"の商品のみを仕入れてきます。

大手アパレルショップに勤めていた時代に売り手都合の
販売スタイルに疑問を抱き、独立して10年、

「同じ服を着ている人とすれ違うと嫌だ」
「ファッション雑誌の"今年のトレンド"には飽き飽き」
「いつも同じ服を買ってしまう」

という顧客の隠れた心理をつき続け、
今では週末になると全国からファンが集まります。

働き盛りの20代~40代がコア層の為、開店は夜7時。
「口コミが何よりの信頼」という手ごたえから、広告も打たず、HPすら持たない。
在庫を大量に抱えない為、店舗の広さはマンションの一室程度。

仕入れ-陳列-接客、という基本的なプロセスに経営資源を投入し、
無駄なことは一切しない。

その分、商品の価格を落とし、
顧客が"想定外"の商品にトライしてくれるハードルを下げる。
それがまた、顧客の"見えない"満足度をくすぐる・・・

という好循環が続いた結果、ファンがファンを呼び、高い業績を維持しています。

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現代のユーザーはとかく、目が肥え、売り手以上にものごとを知っています。

でも、あらゆることを一通り見聞きし、経験しているからこそ、
そこには不満が生じているはずです。

顧客満足と生産性の向上の両立―

その実現のためには、

「御客様にとってはどうすることが満足で、どうすることが生産的なのか」

ということをプロとしてサジェスチョンできる能力が
必要になるのではないでしょうか。

今回この人に聞くにご登場いただいたスーパーホテル様は、
『低価格高品質』を実現するために、
まずビジネスマンに顧客を絞り、そして、その人達にとって
一番大切なことは何かを考え、
『安全、清潔、ぐっすり眠れる』にコンセプトに、それ以外は排除しました。
こういった企業経営の例から、「選択と集中」大切さがわかります。

これは一人の人生でも同じだと思います。
人間誰しも、いくつかの選択肢の中から1つに決めないといけないという時があります。
例えば、勉強か就職、就職ならA社かB社か・・・
もしくは、プロと呼ばれる職に就くか、普通のサラリーマンか
しかし、どちらにせよ、どちらか一方を選択するには、他の得たいもの、
やりたいものを犠牲にする必要があるのだと思います。

「安打製造機」といわれるイチロー選手がもっともいい例だと思います。
小学校時代からバッティングセンターにほぼ毎日通い詰め、
野球に人生を捧げたイチロー。
もしもイチロー選手が野球をしながら、他のことにも興味を持ち、
野球に集中できなくなっていたら、今のイチローは存在しなかったかもしれません。

つまり本気でその事を成功させるためには、
他のものを犠牲にしてでも、一つにしぼることがとても大切だということです。
なぜなら、選択ができていないということは、集中ができないからです。
集中ができないと、力をつけることができません。
どちらも中途半端で終わってしまいます。

かといって、イチローのように人生を一つのことに人生を捧げることが
出来る人はごく一部。
だから、せめて、いくつかある選択肢の中から将来どうありたいか目標を決め、
生活の中に、常にそれを意識して、集中すること。

選択と集中は、企業における戦略に限らず、
個人でも自らの成長にとって必要なことだと思います。

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