2011年11月アーカイブ

モノからコトへ。

よく見かけるこの言葉・・・モノは機能でコトは価値・・・
話としてはわかるが一体、どういうことなんだろう・・・

色々考えてみたのですが「コト」には、

「人の生活そのものを変える力」

が宿っているのではないでしょうか。

このことを肌身で感じたのは、
先日、大学時代の親友(30歳)と会った時のこと。

iPhoneを購入してから彼の生活は様変わり。

「このまま居ても未来はない」と会社を辞め、
iPhone向けアプリ開発とその広告収入で、
個人で生計を立てています。

そして、とにかく部屋に「モノ」がない。

数千枚あったCDや大量の書籍は自家製サーバーに仕舞い込み、
全てネットオークションで処分。
部屋に在るのは巨大なスピーカーとギター、
そしてAirMacのみ。

アップルは彼の人生に「デトックス」作用をもたらしていました。

「人の生活を変えた」アップルやアマゾンは、
「商品の性能」を追求してきた日本企業と比較され、

・新しい生態系を生み出す力(コンセプト力)
・創造性/ストーリ性

等がよく取り上げられますが、私たちは普段、
どれだけこの事から学習しているでしょうか。

「モノからコトへ」

企業もこの類のビジョンを掲げながらも、

・かつての商品やサービスの延長線上で勝負する
・取り扱う商品やサービスを横展開する

企業は未だに多い様に感じます。

消費社会が終焉を迎えた今、企業も人も、
かつて成功したやり方を捨てざるを得ない状況に
なってきています。

誰しも、Steve Jobsになれるわけではありませんが、
考え方や見方を変えることはできるはずです。

最近の若者は全員というわけではありませんが、
モノ社会、消費社会からシフトしている世代。

まずは、彼・彼女たちと関ることで、
今まで受け入れなかったこと、抵抗があることに
触れてみることが大事だと思います。

部下が飲みニケーションにつきあわず、
「最近の若者は...」とつぶやいている管理職の方は、

「我が社の商品やサービスはこれから先、
 人の生活を変えていくだけの力を持っているか、ナウ...」

とTwitterで若手社員とつぶやいてみることから
始めてはいかがでしょうか。

2011年になり、交流サイト(SNS:ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の
フェイスブックのアクティブユーザーが8億人を突破、
9月には日本での月間アクティブユーザーが500万人を超えました。

先日、このフェイスブックが就職・採用活動に活用されているという記事が載っていました。

本格的な就職活動を始める前に、企業のことをよく知りたい学生。そして、
自社や業務、業界のことのことを知ってからエントリーしてほしい企業。
日本経団連の倫理憲章見直しで、採用に関する広報活動「解禁日」が
現行の10月1日から12月1日に変更になったことにより、
「空白」となった10~11月を有効利用するためにも、
フェイスブックの活用が注目されているとのことでした。

双方向コミュニケーションができるこのような就職活動は
「ソー活」と呼ばれ、 代表的な採用媒体がフェイスブックとの連動を
強化したり、フェイスブックページやアプリを制作する企業、
運営のアウトソーシングを担当する企業も登場しています。

とりあえずフェイスブックページを立ち上げたという企業や、
その活用方法を模索している企業が多いということですが、
試行錯誤しながら取り組んでいます。

このように、就職・採用活動におけるこれまでの
「一方通行のコミュニケーション」による問題を解決しようとする流れが
活発になる一方で、就職・採用における「一方通行のコミュニケーション」は
そのままで求人広告業界の常識を逆手にとった人材サービスを
提供する企業が登場し、来月、東証マザーズに上場します。


前期の売上高は6億3,700万円、経常利益は2億1,700万円。
売上規模はまだ小さいですが、情報掲載時点で広告料が発生していた
求人広告業界に成果報酬型という非常識を持ち込んだという意味では
影響は大きいのではないでしょうか。

その非常識を持ち込んだのは、
求人広告業界や人材サービス業界の出身者ではなく、
大学在学中に19歳でこの会社を設立した25歳の経営者。

ダイシン百貨店の再生を果たしたのが、
その中にいた人間ではなく、外からダイシン百貨店を見ていた西山社長。

"風穴を開ける""何かを変える"ためには
当事者ではなく、第三者の眼で企業や業界、サービスの在り方を
見るということが重要なのだと改めて感じました。


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