2011年5月アーカイブ

最近のTV番組には飽き飽きしていて、華やかな商業施設やマニュアル通りの
サービスにも実は疲れきっていて、皆何かするよりも、何もしない時間を欲している。

「星のや 軽井沢(以下、星のや)」※株式会社星野リゾートの運営施設
に先日宿泊して、そんな自分に初めて気づいた。

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この場をかりて宣伝したい訳では無いが、三日間の滞在を経て、
非日常的な空間を創り上げ、満足度の高いサービスを提供している同施設(同社)の
"徹底ぶり"(と、その満足度)に感嘆している。

星のやは豪華で、デジタルで、(売り手の生産性が計算された)
近代的な「宿泊施設」ではない。
独自の思想を持って創り上げた"集落"での暮らし、「非日常の経験」である。

自然を体感しているが、全てが計画的。効率だけど合理的な環境を創り上げ、
売り手の「これでもか」という過剰なサービスに辟易する事も無い。
ユーザーは非日常的な経験を、自分のペースやスタイルで楽しむことができるのである。

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東京に戻って思う。 ― 今の多くの企業の在り方はどうだろうか。

生産性を追求し、画一性を高めた売り手側のサービスは、
個々のユーザーの満足度を高めているだろうか。
ハイスペック、ハイエンドを目指した過剰な仕様は、本当にユーザーの潜在的なニーズ
を満たしているのだろうか。

『もっと日本らしさを大切にしていたならば、今とは違う風景が広がっていたはず。』

「星のや」のコンセプトはいみじくも、今の多くの企業の在り方を問うているように感じる。

前回からご紹介している「サイボウズ」のインタビュー記事とも重ねあわせてみる。
同社の人事の考え方は「逆転の発想」「既成概念を疑ってかかる」こと。

一見極めて非効率な「100人・100通り」の人事制度を目指すことが、結果的には定着率
の向上、社員のモチベーションの向上につながっている。

先行きの見えない日本経済――

この言葉はリーマンリョック以降、そして、今回の震災を受けて、
聞き飽きるくらい耳にするが、この様な状況下でも成功している企業は存在する。

共通点は今までの常識とは全く違うやり方をする「独自性」。

今の様な時代だからこそ、従来型のパラダイムを脱し、
独自性を起点に、新たな競争優位性を築く事が、
多くの企業、人(ビジネスパーソン)に求められるのではないだろうか。 

五月に入ると、憲法記念日、みどりの日、こどもの日
そして、母の日と次々に休日が登場します。

嬉しいばかりが先行し、あまり深く考えていなかった休日ではありますが、
今回の連休を機に休日を定めた理由を調べてみました。

国民の祝日に関する法律第1条によると、
祝日は「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、
より豊かな生活を築きあげる」ために定めていたそうです。
ちなみに、日本政府が定めた国民の祝日は、全部15あります。

さらに、ウィキペディアで検索してみると、
母の日のような「記念日」は、なんと58もあります。

つまり平均6日に1つの祝日や記念日が来るという事です。
もし誕生日や結婚記念日などの個人的な記念日を加えたら、
もっと驚きの数が出てくるかもしれません。

記念日とは過去の出来事を思い出したり、その日一日を大切に思ったりする、
貴重な日になると思います。

『豊かに生きる人生の秘密(ジョン・P・ストルレッキー 著)』という本に、
人間が一生で生きる日数は約28200日と記されてありました。

限られた28200日の中で、より多くの記念日を自分自身で作れれば、
普段何気なく過ごしている一日が意味ある一日に変わるかもしれません。
そして、国民の祝日に関する法律で載ったような、
より豊かな生活を感じことでができるかもしれません。

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