2009年10月アーカイブ

40%台にとどまる低い食料自給率、人口の3%に満たない農家。
かつ労働力の減少と高齢化、幾多の難問を抱える日本農業。

しかし、その一方で若者世代の間で今、農業が脚光を浴びている。
農業セミナーなどが頻繁に開催され、実際に農業を就職先として選ぶ若者が増えているという。

また派遣切りにあった人たちの転農、脱サラからの農業起業の流れもある。

 

昨今の食料偽装、「100年に1度」の不況...。
背景はさまざまだが、野菜などを自分で作る農業生活への関心が強くなり、ブーム到来を予感させている。

 

そんな中、友人が今年の夏、家庭農園を始めた。
週に1度、週末になると車で畑に向かい、重労働と夏の厳しい日差しと戦いながら手間暇かけながら大切に育てた。
初めてにしては、かなりの出来で大満足の収穫だったらしい。
実際に土に触れ、苦労の代わりに「心のゆとり」を見つけたような気がすると嬉しそうに語っていた。


しかし、一方では「ブームで始まりブームで終わってしまう」人たちも。
農業の大変さ、農園までの移動とこまめな手入れが必要であること、「土」に対する知識や経験が

乏しいことなどが理由で途中で投げ出してしまう人も多くいる。

 

何事も始める事は簡単、でも持続し続けることは難しい。

しかし、どんな小さな事でも続けてみると意外な発見と出会う。
自分の中での『思い込み』が消え、その発見から、更なる発見へと『継続』を繰り返す。

 

継続は加算ではなく、いつか乗算になる。

 

何事も始める前には、安易な考えを捨て、まずは入念な計画と強い決意が必要と改めて感じた。

 


いつもと変わらない通勤電車の風景。目の前で必至に英語の問題集を解いている女の子がいました。

テストの日なのでしょうか、それとも今日の宿題でしょうか。
とにかく満員電車の中で、立ちながら、その問題集とにらめっこをしていました。

 

 「どんな思いで、解いているのだろう」

 

そんな事を考えながらふと、自分の学生時代を思い起こしました。
授業では毎日新しい事を教わり、宿題を与えられ、そしてテストに臨みました。

 

 「なぜ、今この勉強をしているのだろう」

 

当時の自分は、こんな疑問すら自分には投げかけなかったように思います。
そして今、必至で問題集と向き合っている多くの学生の中でも同じことが言えるのかも知れません。

インドの成長について書かれた書籍の中で、インド工科大学の試験内容について記載された一文がありました。

 

問題数は3問のみ、回答時間は3時間。
その試験の採点の基準は、「自分の考えがどれだけ論理立てて述べられているか。」

 

考える学生はもちろんのこと、採点する教授にとっても大変です。

試験が終わって、回答を見返そうとしても、本当の意味での回答は自分自身の中にしかありません。
この能力がビジネスにおいても重要であると位置づけている同大学は

在学中に徹底的にこの姿勢を身につけさせるそうです。

 

既にある解を覚えるのではなく、自分なりの解を生み出す力。

何十倍という倍率を勝ち抜いて同大学へ入学した学生たちは
国の将来を背負っているという責任感を持って日々の学習に臨んでいるとのこと。
全ては国の発展と、自己成長の為。
大学入学はその目的達成の為のひとつのステップだと言い切ります。

 

かつての自分はどうだったのか。そしてこれからの自分はどうなのか。

学校教育の在り方、という観点ももちろんありますが、それぞれの学生と重ねる中

自分なりの解を迫られたように感じました。

 

これからの企業人の優秀さとはまさに、正解の無い課題に対していかに的確な解答を示せるかなのだと思います。

変化の時代とともに、「優秀さの定義」も大きく変わっていることは、間違ありません。

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