2007年9月アーカイブ

先日、CSマナー教育にオブザーバーとして参加する機会があった。

CS(Customer Satisfaction)=顧客満足とは、製品やサービスに対する
顧客満足度の意識指標の一つであり、企業ではキャンペーンや
スローガンなどでこの言葉を掲げ、顧客満足の追及を謳っているところが多い。

しかし、言葉で掲げることは容易であるが、企業体としてお客様に
満足していだくために、どのような提供が出来るのかを考え、
その取り組みを本当に徹底させている企業はどのくらい存在するのだろうか。
風土として組織に根付いている企業は、決して多いとはいえないのが
現状ではないだろうか。

今回の教育にあたっても、企業の一事業部が抱えるクレーム多発に
対する問題に訴求し、企業体としてのロイヤリティー維持向上について
焦点をあてていった。

クレームとは、企業に対する顧客の期待が十分に至らない状況に
ある時に生じるものだと思う。
その原因は、たまたま対応を受けた社員の態度が気に入らなかったり、
ささいな言動に対する不満、対応の遅れや連絡のミスなどがきっかけで
起こることが大半ではないだろうか。
人間は、やはり感情を持った生き物であり、たとえ業務処理上の
クレームであったとしても、対応をした社員の態度で顧客の受け取り方が
大きく変わってくるものだ。


―企業人としての在り方―


クレームという問題に限らず、その組織の人間としての在り方が積み重なり、
企業体として品質やブランド力を築きあげていくのだと思う。この根本を
考えると、企業内部に浸透した業務環境や、教育制度としてのマナー云々
では、解決しようのない大きな要因があるのかもしれない。

であったとしても、各個人が、常日頃から顧客に対する懇切丁寧な対応を
心がけ、クレーム発生に至った場合でも、その事実に真剣に向き合う姿勢を
持つことにより、顧客の怒りを沈め、初期段階で消火させることで、少しずつ
良い企業のイメージというものが創り上げられていくのではないだろうか。

やはり、企業も人であり、お客様も人間なのである。そんな当たり前のことを
OBT協会という組織で働くようになり、改めて実感している。

まだまだ企業や組織の在り方について語りかけられる能力にまで至って
いないのが現実である。しかし、態度や姿勢といった人の心に働きかけるもの
目には見えない思いやりや気配りは、企業に属するものとしてすぐに実践
できることだと思う。

                                OBT協会 坂本晴香

―勝ち続けるということ―

先日、大学ラグビーの試合観戦をしてきた。
ある大学と早稲田大学との試合で、結果から言ってしまうと、
100点差ゲームで早稲田大学の快勝であった。

早稲田大学の強さはなんだろうと考えたとき、
「強い選手が各地から集まってきていて、個々の選手の能力が
高いのだから当然」と言ってしまうのは簡単だ。

だが、チームスポーツである以上、個々の力が高ければ、強いチームが
できるわけでもなく、また能力があるということで天狗になっていたら、
それ以上の成長は望めず、すぐに追い抜かれてしまうだろう。

試合中のゴールキックひとつにしても、距離が変わろうが、
角度が変わろうが、簡単に入れられるような時でさえも、
いつもと変わらず、集中力を高め、同じペースでキックをする。
気を抜く素振りなどサラサラ感じられない。

どんな状況でも、たとえ相手が弱くても、
いつもと同じように戦うこと、強くなるために努力し続けること、
それこそが早稲田ラグビーの強さの原点ではないかと思う。

―企業も同じ―

常に努力をし続け、個々の能力のみに頼るのではなく、
その相乗効果でより大きな力を生み出すこと、
それはスポーツチームでも企業組織でも同じことである。

トヨタは業界のトップ企業である。
だが、彼らには自信はあっても、驕りなどない。
常に危機感を持ち、日々、改善活動に打ち込んでいる。

努力をし続けることの大切さは周知の事実である。
その重要性を知らない人はいないのに継続することは簡単ではない。

上手くいっているときでも、当たり前のことを当たり前のこととして、
続ける継続力こそが競争力なのではないだろうか。

ある人がこのように言っていた。
「失敗する理由は山ほどあるのに、成功への道は継続という
一見つまらないものにしかない」
と。

大きな変革や制度改革を行う前に、今一度、組織の内部に目を向けてみる。
油断や慢心から、やるべきことを疎かにしていないだろうか。

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