2007年1月アーカイブ

1月20・21日にセンター試験が実施されました。

高校生が、センター試験の結果について電車で話しているのを聞いて、受験生の頃を思い出しました。受験時代に勉強した内容はほとんど覚えていませんが、受験勉強を通して学んだことは多かったように思います。

高校生の私にとって"受験生"という1年はとても長く、当時は先が見えない不安と常に闘っているような気持ちだったことを記憶しています。

そんな中、高校2年生のおわりから通っていた塾で、毎回授業をとても楽しみにしていた英語の先生がいました。受験勉強を始めた頃、受験科目の中でいちばん成績の悪かった英語が、受験直前にはいちばん武器になる、得意科目に変わったのを覚えています。

もちろん、勉強そのものは決して楽ではありませんでした。ただ、結果がすぐに出なくても、授業を通して「わかる」ことが増えていくことや、続けることで「きっと結果がついてくると思えた」ことが大きかったのだと思います。

高校生の会話を通してそんなことを思いだし、仕事に置き換えても同じことが言えると感じました。
「この人と仕事がしたい」、「憧れる先輩がいる」、「この会社で仕事をすることが、必ず自分の成長につながる」など、そんな気持ちが人の成長やモチベーションにつながるのではないでしょうか。
若者の離職率の高さについて、色々な場面で言及されていますが、先日ある本を読んでいたところ、「20代が会社を今後も継続して働きたいと思うかどうか」は、以下の3つと関係が深いようです。

■今の仕事の充実感
■今の仕事を続けることによる、今後の成長の可能性
■今の会社で将来のキャリアイメージができるか

「過去を振り返って、成長した実感がある」よりも「今の会社で成長できると感じる」方が、"今後も継続して働きたいと思う"可能性が高いそうです。

「成長予感」を感じられるかどうか、勉強においても仕事においても大切なことだと、センター試験後の高校生の姿を見て、あらためて感じました。


                                        
                            OBT協会  島田 圭子

『団塊世代の定年退職』から考えられること

いよいよ2007年が始まりました。
団塊世代と呼ばれる人々が次々と定年退職を迎え始める2007年は、社会的にも大きな転機となる一年となることが至るところで叫ばれています。

みなさんは"定年退職"という言葉からどんなイメージをされるでしょうか?
一般的に日本では、「引退」というイメージが多いかと思います。

2007年1月10日付の日本経済新聞にも『団塊の力 教育に生かせ』という見出しの記事が掲載されていました。
内容は文部科学省が企業を退職した団塊の世代の人材を教育分野で活用するため、「教育サポーター」という資格を2008年度にも創設する方針を固めたとのことでした。
向けられる人材には、技術者や看護師、海外勤務の経験者などが想定されており、それぞれの得意分野で、学校だけではなく大人向けの健康・教養講座などでも講師を務めてもらい、教育現場で活躍するチャンスを広げるのが狙いのようです。
しかし片方では、培ってきた知識や経験を定年退職後にうまく生かせる場が少ないという問題も現実としてはあります。

昨日、兼ねてから興味のあった東京と江戸の歴史を紹介している博物館に、休日を利用し行ってきました。
そこで偶然にも、おそらく定年を迎えているだろう男性が外国人観光客へ館内を案内するボランティアをしている姿が目に留まりました。
流暢な英語と輝かしい笑顔。その光景はとても微笑ましく、まさに「教育サポーター」が生き生きと活躍する姿を目の当たりにした瞬間でした。それと同時に、その男性のこれまでの人生を垣間見た気がしました。

  40年間自信を持って働いた経験とそこから得た知識。
自分ならどう生かしたいだろう?すぐさまイメージしました。
―"定年退職"とは新たな「出発」である。

この『団塊世代の定年退職』から考えられること。
団塊世代ではなくとも、各人が己に起きる問題として捉えるべきだと思います。

いかなる場合にも目の前にあるひとつひとつのことに真剣に取り組み、毎日を積み重ねていくことがそれまでの準備であり、自分の思い描く「出発」へスタート地点に立つ為の近道だと感じました。

                                        
                            OBT協会  島田 圭子

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