OBT 「経営課題」と「人財に関わる課題」の同時解決

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2016.02.05 : UPDATED

経営リーダーに求められるもの②

前回に引き続き、経営リーダーに求められるものを見ていきたい。

具体的には、これからのリーダーには次の四つの能力が必要となってくる。

 

① 将来の競争は、現在の競争と異なると認識しうる能力

 

 将来は決して過去や現在の延長線上ではない。

 新しい産業構造が古い産業構造にとって変わる可能性は大きい。

 現在のニッチ市場が将来は主流となるかもしれない。

 

 将来の競争に勝ち抜くためには、将来の競争が現在の競争と

 どのように異なるのか、ということを考えなければならない。

 

② 将来の市場機会を発見しうる洞察力 

 

 これからは、現在の業界の境界線が広い範囲でぼやけてきており、

 例えば「薬と化粧品」、「処方薬と売薬」、「銀行・証券・保険」、

 「コンピユータのハード・ソフトと通信」「出版と放送局と映画制作」等の領域は

 非常に曖昧で、商品や製品単体の市場という概念はなくなり、

 必ず新たな市場概念が出てくる。

 

 そうなると、商品や製品単体から新たな市場機会が生まれるのではなく、

 ネットワーク等に代表されるような複雑なシステムの統合から

 新しい市場機会が生まれてくる。

 

 これからの経営リーダーは競合他社が見えていないビジネスチャンスの把握と

 たゆみない先行的な開発等により、

 自社のビジネスチャンスを開拓し続ける能力が必要となる。

 

③ 将来の目標に向けて社員全体のやる気を引き出せる能力

 

 企業の経営資源の中で最も重要なのが、人的資源である。

 特に現場や第一線で働く社員の意欲ややる気である。

 人間の意欲ややる気というのは、強い目的意識がベースとなって出てくる。

 自社が何を目指して成長するのかどこに行こうとしているのかという目標を

 明確にすることが重要となる。求心力は、"自社の成長の実感"である。

 

 社員各人に会社の目標と自分の仕事とのつながりを理解させ、

 挑戦課題に到達するために各人の役割をきちんと設定すること。

 大事なことは、現在の延長線上のやり方ではとても生き残れない。

 今までの仕事のやり方を根本的に変えないとこの課題は達成できないということ

 を十分理解させ新しいやり方を考えさせることである。

 

④ 自社の経営資源を最大化しうるような戦略を構築できる能力

 

 企業の成長は、決して経営資源の大小で決まるのではなく、経営資源をやりくり

 して最大化しうるような戦略を構築できるリーダーの知恵の関数で決まる。

 

 例えば、分子に「利益」、分母に「従業員数」や「投資額」を置いたときに、

 

 ■ 分母の見直しはさほど頭を使うことはない。

 → 赤鉛筆や計算機で十分対応可能、経理や税理士、会計士の仕事。

 

 ■ 分子を増加出来るかどうか。ここにリーダーの能力が問われる。

 →新たな事業機会を見極める独自の視点。顧客ニーズの変化を見極める力。

新しい企業力の構築に向けて先行投資していく力。



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